風は囁く「君と輝きたいから」
指差された場所を確認し、詩月さんは「はい」と頷く。
「『Jupiter』を弾き終えたら、XCEONの三人が『君と輝きたいから』を歌って下手にはけ、暗転になる。アンコールに応え、もう一度『Jupiter』を演奏する。最初の演奏から三分半弱、一曲しか間が開かないが、体は大丈夫か? 倒れられては面倒だからな。それと、メンバーには言ってあるが、君は思うよう自由に弾いていい。素人の演奏に合わせる必要はない。手加減なく本気で弾くといい」
「あの、舞台に上がれば関係ないでしょう。どんな条件だろうと、本気で演奏するのは当たり前です。聴き手がいるかぎり、手は抜かない。心を込めて弾きます」
詩月さんは、マネジャーにきっぱりと言う。
マネジャーが目をいからせ、詩月さんをじっと見据えた。
「『Jupiter』を弾き終えたら、XCEONの三人が『君と輝きたいから』を歌って下手にはけ、暗転になる。アンコールに応え、もう一度『Jupiter』を演奏する。最初の演奏から三分半弱、一曲しか間が開かないが、体は大丈夫か? 倒れられては面倒だからな。それと、メンバーには言ってあるが、君は思うよう自由に弾いていい。素人の演奏に合わせる必要はない。手加減なく本気で弾くといい」
「あの、舞台に上がれば関係ないでしょう。どんな条件だろうと、本気で演奏するのは当たり前です。聴き手がいるかぎり、手は抜かない。心を込めて弾きます」
詩月さんは、マネジャーにきっぱりと言う。
マネジャーが目をいからせ、詩月さんをじっと見据えた。