風は囁く「君と輝きたいから」
「あの、周桜さんはいつもあんなに震えているんですか?」
空が派手な化粧をした高飛車そうな女性に訊ねた。
「そうね。毎回、嫌みなほど震えているわね。こちらまで震えてきそうでムカつくわ」
刺々しい口調で言い、震えている詩月さんを鋭い目で睨んだ。
「妹尾さん、また何か仕掛けてないか? あの楽譜、アンコールの楽譜だろ。まさか、あいつ……」
「そのまさかだろ。20分くらい前、周桜は妹尾さんと一緒にいたし」
俺たちが詩月さんと話すのを諦め、客席に向かおうとしていると、そんな話し声が聞こえてきた。
俺はギュッと拳を握りしめ、耳を澄ませる。
「変更になったのは一昨日だよな」
「あいつ、一昨日は講義で練習に来ていなかったし、昨日は遅れて来たからな」
「それにしても変更になった楽譜を開演前に渡すとは……初見も同然だろ!? さすがに今日はヤバくないか」
空が派手な化粧をした高飛車そうな女性に訊ねた。
「そうね。毎回、嫌みなほど震えているわね。こちらまで震えてきそうでムカつくわ」
刺々しい口調で言い、震えている詩月さんを鋭い目で睨んだ。
「妹尾さん、また何か仕掛けてないか? あの楽譜、アンコールの楽譜だろ。まさか、あいつ……」
「そのまさかだろ。20分くらい前、周桜は妹尾さんと一緒にいたし」
俺たちが詩月さんと話すのを諦め、客席に向かおうとしていると、そんな話し声が聞こえてきた。
俺はギュッと拳を握りしめ、耳を澄ませる。
「変更になったのは一昨日だよな」
「あいつ、一昨日は講義で練習に来ていなかったし、昨日は遅れて来たからな」
「それにしても変更になった楽譜を開演前に渡すとは……初見も同然だろ!? さすがに今日はヤバくないか」