風は囁く「君と輝きたいから」
胸が高鳴った。
「わたし、彼があなた達とCMコラボする話を聞いた時、信じられなかったの。おばあちゃんの教えた音楽が壊れちゃう気がして。クラシックはポップスや歌謡曲と違うでしょ? ジャンルだけではなくて、歴史もあるし、背景とか格調とか色々。おばあちゃんの遺品を整理した時、詩月くんの指導日記があってね。何冊か読んで、涙が止まらなかったの」
「何で涙が止まらへんかってん?」
昴が興味深げに訊く。
「詩月くんのお父さんが天才ピアニストの周桜宗月、お母さんも有望なヴァイオリニストなのは知っているわよね。お母さんは腱鞘炎で演奏家を諦めたけれど」
昴と空も身を乗り出し、耳を澄ませている。
「わたし、彼があなた達とCMコラボする話を聞いた時、信じられなかったの。おばあちゃんの教えた音楽が壊れちゃう気がして。クラシックはポップスや歌謡曲と違うでしょ? ジャンルだけではなくて、歴史もあるし、背景とか格調とか色々。おばあちゃんの遺品を整理した時、詩月くんの指導日記があってね。何冊か読んで、涙が止まらなかったの」
「何で涙が止まらへんかってん?」
昴が興味深げに訊く。
「詩月くんのお父さんが天才ピアニストの周桜宗月、お母さんも有望なヴァイオリニストなのは知っているわよね。お母さんは腱鞘炎で演奏家を諦めたけれど」
昴と空も身を乗り出し、耳を澄ませている。