期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
「なんで分かんないの?自分のことじゃん?」
声色はいつも通りなのに
ひどい責められてるような
そんな気分にさせられるような言い方だった。
「私が…私が誰とどこで何してたって若社長には関係ないじゃん!
だってあなただって…」
「俺だって何?」
あの日、あの人と同じ香水の香りを纏って
どこで何してたのよ?
聞きたくて
聞けなくて口を噤んだ。
「そうだね…もともと僕は本当の婚約者でもなんでもない…
でも、選りに選って千秋ってのはないんじゃない?
一応、婚約者として君を父さんに紹介してるんだから…」
それはそうなんだけど…
でも私の意思と関係ないところで事件が勃発したんだもん。