期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
「この期間に千秋君と一晩共に過ごした事は謝ります‼
でも何がいけないの⁉」
「そうなんだ?やっぱり千秋と寝たんだ⁈」
「ええ、認めるわよ‼寝ましたよ‼寝たわよ‼それも知らないうちにねっ‼」
手に持っていたハンドバッグを投げつけたつもりが
バッグは思い切り目標を外して壁にぶつかって落ちた。
「知らないうちに寝るってどういう状況だよ⁈」
「知らないものは知らないわよ‼目が覚めたら裸で…っ」
言いながら
大粒の涙がぼとぼと落ちていく。
「隣に千秋君が寝てて…っ‼
私だってよくわかんないのよ!
わかんないで…っ
恋人でもない相手と…っ」
気がつけば
若社長は静かに私の話しを聞いていた。
そしてぼたぼた落ちる涙を、その大きな手のひらで拭った。