期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
「でもさ、なんでちょこちゃん、何も覚えてないの?」
私が落ち着いた頃
温かいココアをカップに注ぎながら
若社長が聞いた。
そうなんだよ。
覚えてないんだよ。
でもそれはきっと…
「フルーツの味のするお酒を飲んでるうちに寝てしまってたんです。」
「お酒弱いのに…千秋と2人で飲んでたの?」
「いえ、先輩命令に逆らえなくて行った飲み会に千秋君がいたんです。」
温かいココアが甘くて心に沁みる。
「へえ…つまりは合コンに行ってたんだ?」
…鋭い。
ってか、口は笑ってるのに目が恐い。
「そこで千秋君に飲みやすいお酒をすすめられて、美味しくてつい飲み過ぎてしまったんです」
「へえ…合コンで飲み過ぎたんだ?」
合コン…強調してくるな…。