期間婚〜彼と私の微糖な関係〜

千秋君といると

必ず若社長を思い出してしまう。

食事を済ませてまったりしていると

突然、真剣な表情で見つめてくる彼に

私も自然と見つめ返した。

「大事な話があるんだ」

「何?」

「兄さんと別れたばかりのちょこに告白の返事を急かすつもりはない。

だけど、待ってるから」

まっすぐな瞳に見つめられて

思わず息を飲んだ。

「私の…どこを好きになってくれたの?」

「…そうだね。

とびきり可愛いのに純粋そうなとこ」

そんなこと

初めて言われて顔が熱くなる。

なんだか照れ臭い。


「ありがとう…でも

返事はやっぱりもう少し待ってもらえる?

付き合うなら

ちゃんと好きになってから付き合いたいの…」

「うん…待ってる」

最初のイメージと違って意外と誠実そうな彼に、魅力を感じないわけがない。

でもやっぱり

今はまだ

若社長のことで頭がいっぱいで

他の人のことを考える余裕を持てない。

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