期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
もう一度寝顔を見に、静かに部屋に入るとベッド脇に座ってその頬に触れる。
ふと、目を覚ました彼が私を見つけて優しく微笑むから
苦しいくらい切なくなる。
「ちょこちゃん…居た。」
「居ますよ。あなたが呼んだんだから…」
「もしかしたら夢を見てたのかと思って…」
「それは…あんまり良い夢じゃないですね」
「なんで…?」
「どうせ見るならセクシー美女がくる夢のほうが良いじゃないですか」
笑う私に「ちょこちゃんが良かったんだよ」なんて
勘違いさせるような事を言うのは
若社長の悪い性格だと思う。
「そばに居てくれる?」
「ええ…居ますよ。だからゆっくり休んでください。
きっと疲れが溜まってたんですよ」
散らかってたリビングを思い出すと、そうとしか思えない。
手を握ったまま
また眠りについた彼の寝顔。
寝顔を見るのは二度目だ…