期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
そんな事を言われるとドキドキしてしまう。
「病人が何を言ってるんですか!」
「ちょこちゃんのおかげで体が少し楽になったよ」
「私は何もしてませんよ」
「側にいてくれた」
愛らしい笑顔。
たまらない。
洗顔から戻った彼が、お粥を温める私を静かに見つめてる。
あんまり見られてると恥ずかしいを通りこしてなんか恐い。
研修時代、私の後ろで私を見ていた先輩の鋭い視線を思い出す。
「な、なんでしょうか…」
耐えられなくなって聞いた私に少し考えながら若社長が聞いた。
「ちょこちゃん、昨日僕になにかした?」
その言葉にギクリとして冷や汗がでそう。
「な、何かとは?…なんでしょうか?」
恐る恐る聞き返した私に「なんでもない」と言ってテレビに視線を向ける。