期間婚〜彼と私の微糖な関係〜

「やっぱ、熱あるじゃん‼

何で言わなかったの⁈」

「熱なんかないですよ…」

意地を張る私をひょいと抱きかかえて自分のベッドに連れて行く。

「伝染しちゃったら困るから私、帰ります…」


急な熱に体が重だるい。

それでも体を起こそうとした私を制する彼。

「これでまた若社長に伝染っちゃったら元も子もないですし…」

「いいんだよ。伝染せば」

ベッド脇に座って私を見つめる優しい瞳。

「私、来た意味なくなります。」

本当、役にたつどころか迷惑をかけてしまってる。」

頭がぼんやりして

あんまり深く考えられないし…。

「伝染しあえばいいんじゃない?何回も…

そうしたら、ちょこちゃんはずっとここに居なきゃいけなくなるでしょ?」

この人は笑顔でなんていうことを言うのだろう。

そうやってまた、私を勘違いさせる。

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