期間婚〜彼と私の微糖な関係〜


でも、なんで千秋くんはあの時、あんな事を言ったんだろう…。

「たぶん、ちょこちゃんに意地悪をしたんだと思うよ?」


翌朝、ケロリと元気になった私達は病み上がりなのに持ち帰りで買ったハンバーガーにかぶりついていた。

本当にあの熱が嘘みたいにひいた。

まるで2人をもう一度、近付けるみたいに。

「なんで意地悪なんか…」

「千秋は昔から好きな子をいじめるタイプでね、小学生の時に本当のいじめかと疑われて父さんが学校に呼び出されてた。」


つまりそれは、千秋君の恋の仕方は大人になった今も小学生レベルということでしょうか?


「おいで」ぽんぽんと膝を叩いて私を呼ぶ。
私はまるで若社長の飼い猫のようにその膝に座ると

「やっぱり持っててよ」そう言って合鍵を渡された。

これってまるで…

「恋人みたいだよね」

私が聞くと

「違うの?」と聞き返される。

違うことなんかないよね?

あなたが私を好きでいてくれてるなら…

私もあなたが好きだから

2人はやっと

本当の恋人同士になれたんだよね?

「間違いなく?」

「間違いなく、ちょこちゃんは僕のちょこちゃん。」

重なる唇。

死んでもいいくらい幸せ…。


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