期間婚〜彼と私の微糖な関係〜

「だって、千秋君とはもともと、千洋さんの関係ないとこで友達になってたし

それに、千洋さんの弟だよ?

嫌いなわけないじゃん」

あっけらかんと言い切った私に、千洋さんも返す言葉を失い

「好きにしたら?」なんていじけて見せるけど

好きな人の弟に

仲良くしたいと言われて嫌な気持ちになんかなれるわけないよ。

「ね?千秋君?」

「やっぱ、ちょこはいい女。

恋人候補としては敗れたけど…

良い友達になろうな」

差し出された右手に

私も左手を差し出した。


こんな風に友達ができたのは初めてだった。


でもこんなスタートを切る友達は

一生の友達になる。

そんな予感がしたんだ。


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