期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
どうして私だったんですか?
そんな事は聞かなくてもなんとなく分かる。
あの時、内戦にでたのが私だっただけだ。
本当、ハズレくじを引かされた気分。
「社長のお願いを聞いて私のメリットってあるんですか?」
「そうだな…」
少し考えながら「まずら生活費はすべて僕がもつ。」
あとは…
「どうすればいい?」と逆に聞かれて困ってしまった。
「思いつきません。」
「そうか…じゃあ、何か要望があればその時に言ってくれ」
彼はいつもの調子ではにかんで見せる。
困ったものだ…。
こんな調子でこの先数日さえもたないかもしれないと思ってしまうのは私だけなんだろうか。
「仮にも婚約者だ。2人きりの時には言葉は崩してもらえないだろうか?
その…
お互い気疲れしてしまいそうで」
無茶振りー。
でも、私もそのほうが楽かも。
「はい。
あっ…
うん。」
突然、すぐに言葉使いを変えるのは難しい。
けど、そんなことでようやく、お互自然に笑顔になれた。