期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
平静を装いながら頭の中はパニック状態。
許されるのであれば、今ここで胃ごと吐き出したいような緊張が
胃のあたりを痙攣させる。
「急に呼び出してしまってすまないね。」
「いえ…」
すまないと思うのであれば社長が自ら個人を呼び出すなんて止めて欲しい。
クビか?
突然の解雇宣言か?
なんで私?
下にいる先輩のほうが勤務歴こそ長いけど、けっこうサボってるところありますよ?
こんな突然の解雇宣言なんて田舎のお父ちゃんもお母ちゃんも泣いてしまうわ。(2人とも他界してしまってるけど)
「君に頼みがあるんだ。」
「頼み?…ですか?」
申し訳なさそうに苦笑いした若社長に
あたしは平静を装いながら聞き返した。