期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
「あたし、ここだから」
マンションの前で立ち止まると、よっしーは目を見開いて大きな口をポカンと開けた。
「ちょこの友達は金持ちなんだな…」
「そう!そうなの!私達とは住む世界が違うんだよー!」
泣き真似した私によっしーも泣き真似で返す。
こんなノリが好きだ。
「本当に困ったら言えよ」
よっしーと別れて部屋に戻ると玄関に綺麗に並べられた靴を見つける。
若社長、先に帰ってたんだ?
「ただいま。」
声をかけると、むすっとした顔の若社長が出迎えてくれる。
あらあら、ご機嫌斜めね。
「何かあったんですかー?」
あからさまに機嫌が悪いからなんとなく、聞かなきゃいけないかと思って声をかけたら