期間婚〜彼と私の微糖な関係〜


こんなの私に似合うわけがない。


それでも

思わず見惚れてしまう。

「ムードがなくてごめん。だけど

ちょこちゃん」

「はい…?」

「終わりがくるその日まで愛してるよ」



ムードの欠片もない。

だけど、その言葉が何よりも

心に響いて

偽りと知っているのに

涙が滲んだ。


若社長の一つ一つの態度や言葉が甘くて

優しくて


何が偽りで

何が真実なのから分からなくなってしまう。


分からなくなってしまうけど…

そう


いつか終わりがくるということだけは

分かり切ってる真実なんだ。




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