期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
「コンビニ、寄らなくて良かったの?」
家に着いてネクタイを緩めながら若社長が聞いてくる。
「いいのいいの!それよりラフな格好に早く着替えてきてよ」
お互い部屋に入り着替える。
着替えながら何度も薬指に光る指輪が視界にはいる。
「これが本当の婚約指輪だったら最高だったのに…」
考えたら悲しくなりそうで、自分の頬をパチンっと軽く叩いて気持ちの切り替え。
バッグからマカロンを取り出しリビングに戻ると
ちょうど
若社長も高い缶ビールを冷蔵庫から取り出してきたところだった。
「あれ?高い缶ビールは仕事で良いことがあった時だけなんじゃないの?」
「今日はプライベートが良すぎたから」
ニヤけながらソファーに座り
私には冷えた100%果樹のりんごジュースを手渡してくれる。