期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
そんな彼の後ろ姿を見て先輩がため息をこぼした。
「若社長…飾って置きたいくらい綺麗だわ。」
「はぁ…そうですかね。」
「あのクールさがいいわよね」
あれは仕事用のスイッチが入ってるだけだけどね。
「でも、実は家に帰ったら甘えん坊で、そんなギャップがあったら萌えるわよね」
うっとりしながら呟く先輩に返す言葉がない。
先輩の言うとおりあの人はギャップの塊だ。
だけど、それに萌えるどころか…ギャップがひどすぎてたまに引くこともある。
「そういえば、先輩…もしも誰かから高価な贈り物をされた時、どんな物をお返しします?」
「何よ突然、高価な物って言っても物にもよるでしょ?」
「…例えば婚約指輪とか?」
「婚約⁈」
ひそひそ声の中でも1番大きな声で先輩が聞き返した。