期間婚〜彼と私の微糖な関係〜
「…結婚ですか?」
義理無理、平静を装いながら微笑んで見せた。
「いやー、本当に申し訳ないね」
え?
てか、その言い回しやめてよ。
なんか
私、引き受けちゃってるみたいな反応じゃん?
「でも、あくまでも演技だからさ。会社の人には内密に頼むね」
安心したように肩を撫で下ろした彼の目の前で
まさかの強制、期間婚成立?
OKなんて言ってないよ?
OKって聞こえた?
いつ?
「じゃあ、またあとで。ちょこちゃん」
またあとでって何?
なに勝手に話し進めちゃってるの?
何も言い返せずにこの場を強制退場されたあたしは頭の中が真っ白で
壊れた人形みたいになって受付に戻った。