期間婚〜彼と私の微糖な関係〜


「上野って、どこの部所の人だった?なんの用事だったの?」

頭の中が整理されてないあたしに先輩からの質問の嵐。

「会議室に行った途端、鈍器で頭を殴られて意識不明でした。」


「はっ?

あんた大丈夫?」


「…大丈夫じゃないみたいです。」

呆れたようなため息をついた先輩は「仕事、サボんなよ」と冷たい言葉をくれました。


それは…

こっちのセリフですよ…。


てか、本当に鈍器で殴られて意識不明になりたいくらいだ。


上の空のまま定時に仕事が終わって

何も考えられないままアパートに戻ると

なぜか部屋の中が物けの空。

思わず部屋番号と手に持っていた鍵を何度も見返す。


…あれ?私の部屋ってここじゃなかったっけ?

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