夢色約束
いろんな話をしていると、気づけば1時間半が立っていて、私たちの番が来た。

「いらっしゃいませーこちらの席へどうぞ」


「香里奈、どうする?」


「んー、このワッフルがいい」


「お前、ほんと好きだな」


「ふふふ」


「じゃあ、呼ぶぞ。すいません」


「はーい」

女の店員さんが、光を見て顔を赤く染める。

またか…。


「じゃあ、このワッフルと、ブラックコーヒー下さい」

よくブラックコーヒーなんて飲めるなぁ~


「畏まりました」

店員さんは名残惜しそうに戻って行った。


「…なに拗ねてんだよ」


「拗ねてないし!」


「拗ねてるだろ」


「拗ねてない!」


「顔が不細工になってるぞ」


「な!?」

不細工!?


「いつにも増して」

光がニヤニヤと笑う。


「うるさいなぁ~」

不細工は否定できないけどね。

悲し…


「なぁ、」


「なに?」


「で、なに拗ねてたんだよ」

それ、蒸し返すの!?


「いや、別に」

ヤキモチ焼いたとか、言えるわけないじゃん!!


「ふーん」

そうこうしているうちに、ワッフルとコーヒーが運ばれてきた
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