夢色約束
「ごちそうさま、でした」


「あとで、お茶を部屋まで届けます」

合わない目。


「う、ん」

私は堪えられなくなって、走るように部屋に戻った。

バフッ

ベッドに倒れ込む。

どうしよ・・・

こんなの、初めてだよ・・・


コンコン

「お嬢様、紅茶をお持ちしました」

失礼します。と、光が入ってくる。


「ありがと」


「いえ」

やっぱり、合わない・・・


「では、私はまだ仕事がありますので」


「うん」

結局、よそよそしい空気を残したまま光は出て行った。

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