夢色約束
「香里奈さま、夕飯の用意が整いました」

戻ってきた光は完璧な執事の顔に戻っていた。


「今、行く」

私は何もなかったように下に降りた。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




なんとなく、気まずいまま時間は過ぎて…

3日後。


「うーみだーーーーー!!」

着替えた由羅が海に向かって砂浜を駆ける。


「きれ~~~」

私もそのあとを追いかけた。


「香里奈ちゃん」


「なに?那月くん」

そう光と那月くんも一緒に来ていた。


「水着は?」

その言葉にドキッとする。


「あぁ…えーと、」


「忘れたの?」


「いや、その…」

着てはいるんだけど…

言えない!!

恥ずかしくてパーカー脱げないなんて!!

買ったときは可愛いとだけ思っていたけど、なんかいざとなると…。


「着てるくせに恥ずかしがって脱がないのよ!!」

怒ったように由羅が言う。

ちょっとーーー!!


「だって…」

由羅はとにかくスタイルがいい。


「お前ら何やってんだよ」

呆れたように声を出したのは光。


「あ、帰ってきた」

光はジュースを買いに行ってくれていた。


「ほら、香里奈」


「ありがと」

りんごジュースを渡される。


「西園寺と、那月」


「ありがとう、光くん」


「さんきゅー光」


「那月は金払えよ?」


「はー!?」

そんな二人の会話にみんなで笑った。
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