夢色約束

強すぎるお嬢様~運転手さん side~



香里奈お嬢様が生まれたばかりの頃からお嬢様の運転手を務めてきた。

その前から、たくさんのところで務めてきたが、あんなに強い、私たち使用人のことまで考えているお嬢様はいなかった。

あんなにお優しいお嬢様を見たことがなかった。

光さんとお嬢様がお互いを想いあっているのは一目瞭然。

私だけでなく、使用人みんなが気づいていただろう。

でも、2人は使用人と主人。

お互いの気持ちに気づいていたのかは定かではないが、どちらにしろ、伝える気はないのだろう。

お互いがお互いを傷つけてしまうことを恐れていたようだから…


『お願いがあるんですけど…』

恐る恐る言ったお嬢様。

初めてされる“お願い”に唾を飲み込んだ。

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