夢色約束
「ああー疲れたー」
着替えが終わった私は、ベッドにダイブした。
バフッ
『俺、好きな人がいるから』
「好きな人、か…」
私は光のことが好きで…
光も、同じように好き人がいて、それはきっと学園のお姫様で…
私になることはなくって…
光とその人はよく一緒にいて、仲が良くて…って、
それ、もう付き合えるじゃん。
お姫様と王子様が付き合うなんて、反対する人もいないだろうし…
そんなの…
「かなうわけ、ないじゃん…」
きっと、光は私から離れていく…
なら、その時、私はどうなるの?
受け入れられるの…?
「光…」
そばに、いてよ…。
あの時の約束なんて、光は、覚えてないだろうね…。
「…さま?香里奈さま!」
ハッ!
「早苗さん?」
「お珍しいですね。ボーっとなさるなんて」
「ごめんなさい」
「いいえ、気になさらないでください。好きな人のことを考えるのは自然なことですから」
私はその言葉に目を丸くした。
「私、早苗さんに話しましたっけ?」
「いいえ、ですが…お嬢様のことを見ていればだいたいの人間が分かっていると思いますよ?」
私ってそんなにわかりやすいの…?
「まあ、本人は気付いてないでしょうから、ご安心ください」
「それって、他のみんなは気付いてるってこと?」
私のその言葉に早苗さんはふふ、と笑った。
それ、肯定の笑いよね?
「…最悪」
「まあまあお嬢様、お気になさらずに。夕食の用意ができたので呼んでくるようにと申し使っております。参りましょう?」
「ええ」
私はこれ以上ばれないように、気を引き締めてダイニングに向かった。
ガチャ
「お嬢様、こちらへ」
光に呼ばれ、私は早苗さんのほうを見た。
「行ってらっしゃいませ、お嬢様」
早苗さんは微笑んでそう言い、私の背中を軽く押した。
「うん」
私は光のもとに歩く。
「また寝てらっしゃったのですか?」
私の顔に熱が集まる。
絶対顔赤い!!
だって、言えるわけないじゃない。
光のこと考えてました。なんて…
「お嬢様?」
「え、ええ!そうよ。寝ていて遅くなったの」
「お顔が赤いようですが…熱いですか?」
「だ、大丈夫よ!!」
「…ちょっと失礼いたします」
そう言って、光は顔を覗き込んできて、手を近づけてきた。
余計に赤くなるわよ!!
「…熱は、ないようですね」
気づけば光の手は私の額にあてられていた。
「大丈夫、よ」
「…そうでございますか」
光はそう言って、また向き直った。
ここにお父様がいなくてよかった…。
私はまた食べ始めた。
「そうだ、光」
「はい」
「あとで勉強教えてくれない?」
「かしこまりました。後でお部屋に伺います」
「うん」
あ、でも…学校で教えてもらった方が普通にしてくれるかな?
でも、変に一緒にいて言われたら、嫌だよね、光は。
「お嬢様?」
「へ?なに」
「お食事の手が止まっておりますが、やはり、どこか具合でも…」
「あ、大丈夫よ。気にしないで」
「…そうで、ございますか」
光が何か言いたそうにしているのには気が付いていたが気づかないフリをして、私はまた食事を再開した。
着替えが終わった私は、ベッドにダイブした。
バフッ
『俺、好きな人がいるから』
「好きな人、か…」
私は光のことが好きで…
光も、同じように好き人がいて、それはきっと学園のお姫様で…
私になることはなくって…
光とその人はよく一緒にいて、仲が良くて…って、
それ、もう付き合えるじゃん。
お姫様と王子様が付き合うなんて、反対する人もいないだろうし…
そんなの…
「かなうわけ、ないじゃん…」
きっと、光は私から離れていく…
なら、その時、私はどうなるの?
受け入れられるの…?
「光…」
そばに、いてよ…。
あの時の約束なんて、光は、覚えてないだろうね…。
「…さま?香里奈さま!」
ハッ!
「早苗さん?」
「お珍しいですね。ボーっとなさるなんて」
「ごめんなさい」
「いいえ、気になさらないでください。好きな人のことを考えるのは自然なことですから」
私はその言葉に目を丸くした。
「私、早苗さんに話しましたっけ?」
「いいえ、ですが…お嬢様のことを見ていればだいたいの人間が分かっていると思いますよ?」
私ってそんなにわかりやすいの…?
「まあ、本人は気付いてないでしょうから、ご安心ください」
「それって、他のみんなは気付いてるってこと?」
私のその言葉に早苗さんはふふ、と笑った。
それ、肯定の笑いよね?
「…最悪」
「まあまあお嬢様、お気になさらずに。夕食の用意ができたので呼んでくるようにと申し使っております。参りましょう?」
「ええ」
私はこれ以上ばれないように、気を引き締めてダイニングに向かった。
ガチャ
「お嬢様、こちらへ」
光に呼ばれ、私は早苗さんのほうを見た。
「行ってらっしゃいませ、お嬢様」
早苗さんは微笑んでそう言い、私の背中を軽く押した。
「うん」
私は光のもとに歩く。
「また寝てらっしゃったのですか?」
私の顔に熱が集まる。
絶対顔赤い!!
だって、言えるわけないじゃない。
光のこと考えてました。なんて…
「お嬢様?」
「え、ええ!そうよ。寝ていて遅くなったの」
「お顔が赤いようですが…熱いですか?」
「だ、大丈夫よ!!」
「…ちょっと失礼いたします」
そう言って、光は顔を覗き込んできて、手を近づけてきた。
余計に赤くなるわよ!!
「…熱は、ないようですね」
気づけば光の手は私の額にあてられていた。
「大丈夫、よ」
「…そうでございますか」
光はそう言って、また向き直った。
ここにお父様がいなくてよかった…。
私はまた食べ始めた。
「そうだ、光」
「はい」
「あとで勉強教えてくれない?」
「かしこまりました。後でお部屋に伺います」
「うん」
あ、でも…学校で教えてもらった方が普通にしてくれるかな?
でも、変に一緒にいて言われたら、嫌だよね、光は。
「お嬢様?」
「へ?なに」
「お食事の手が止まっておりますが、やはり、どこか具合でも…」
「あ、大丈夫よ。気にしないで」
「…そうで、ございますか」
光が何か言いたそうにしているのには気が付いていたが気づかないフリをして、私はまた食事を再開した。