夢色約束

消えたお嬢様~早苗 side~

翌日、朝。


「あ、おはようございます」


「おはようございます、早苗さん」

シェフさんに挨拶をして、お嬢様の部屋に向かう。


コンコン

返事はない。

まあ、あるわけないか…。


「お嬢様、失礼しますね」

カチャリ


え…

「お嬢様!?」

そこは蛻の殻だった。


タッタッタ

「あれ、早苗さんどうなさったんです?そんなに急いで」

さっき挨拶をしたシェフさんが聞いてきた。


「お嬢様が部屋にいらっしゃらないんです!!」


「え!?」


「急いで探さないと…」


「私も行きます!」

それから、屋敷の人たち全員で屋敷中を走り回り、お嬢さまを探した。



「早苗さん!お嬢さまが…!」
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