夢色約束
「お嬢様‼︎」
「外に倒れてた」
「いつもは花壇にいらっしゃるのに…」
「……部屋に連れて行く」
「あ、わかりました」
「悪いな」
「あ、いえ‼︎大丈夫です‼︎」
俺は、香里奈をお姫様抱っこしたまま部屋まで運んだ。
トサッ
「香里奈、ごめんな…」
そばにいてやれなくて。
『1人に、しないで…』
そう言って、また倒れこんで眠った香里奈。
きっと、また記憶はないんだろうな。
頭をそっと撫でる。
「ん…」
起きたか?
「香里奈?」
「…光……」