夢色約束

「光くん」


「…旦那さま」


「久しぶりだね」


「お久ぶりです」


「元気だったかい?」


「はい」


「…香里奈は……」


「すいません!」

俺はバッと頭を下げた。


「どうして謝るんだい」


「私が本当はそばにいなくちゃいけなかったんです」

俺が…

言ったんだ。

守るって。

そばにいるって。

奥さまが亡くなられたあの時。


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