夢色約束
「私は、逆らえないの」
「うん」
「でも、光は…まだ諦めてない」
「……え?」
「香里奈のとこに戻ること、諦めてないの」
「それって…」
光が、私のそばにいようとしてくれてるの…?
「私が言うの、おかしいってわかってる。でも……待っていてあげて。きっと…いや、絶対光は戻ってくるから!」
「……っ」
「話、聞いてくれてありがと」
最後に微笑んで、由羅は屋上から去って行った。
しゃがみ込んだ私の目からは涙が溢れて止まらなかった。
光……早く、早く戻ってきてよ。