夢色約束

「香里奈ちゃん」

那月くんは小さな声で、私を呼んだ。


「……なに?」


「この3ヶ月……香里奈ちゃんにとって、長かった?短かった?」

この3ヶ月。

光が私の隣から去った3ヶ月。

初めて、光に合わない日ができてから3ヶ月。

自分の弱さを実感した3ヶ月。

強くなんてなれなかった。

今でも泣き疲れて眠る日なんて数え切れないほどある。

花壇に光の面影を探すことも。

部屋にいるはずのない光の気配を感じることも。

食事の時、もっと食べるように注意する声が光でないことへ寂しさを感じるのも。

なにも、変わらなかった。


「どう、だろうね……」
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