夢色約束






「ーーーー様?………お嬢様?」


ハッ

「はい?」


「いかがなさいました?」

隣を見ると心配そうに私の顔を覗き込む早苗さん。


「あ、…………いや、ごめんなさい。なにもないです」


「最近お忙しいですからね。御身体に気をつけてくださいね」


「ええ、ありがとうございます」

曖昧な返事にも笑顔で返してくれる早苗さんには感謝しても仕切れない。



「それから、明日からまた忙しくなるようですね」


「え?」


「お料理などのレッスンも入っていましたよ」

思わず顔をしかめる。

あからさますぎる…


「講師の方の名前が書いておられませんでしたが、どんな方なんでしょうね………て、お嬢様?」

早苗さんが今度は不思議そうに私を見た。


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