夢色約束
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その日の夜。
「お嬢様、少しよろしいでしょうか」
「うん、どうぞ」
「失礼いたします」
「どうかした?」
「はい、ただいま旦那様から連絡がございました。3月10日、予定を開けておくようにと」
3月10日。
ちょうど1か月後か…
「……わかった」
それに、その日は…
「3月10日」
光に言われ、ビクッとする。
「……お誕生日でございますね、お嬢様の」
光に料理は教えてもらってるけど、何故かは聞いていないだろうから。
まぁ、どちらにしろ光ももう少ししたら言われるだろう。
専属のこともかかわってくるから。
「……そうね」
何も知らない光は誕生日のお祝いとでも思ってるんだろう。
少し嬉しそうな顔をしていた。
「まぁでも、そんなこと関係ないわ」
その日は、最悪の日になるだろうから。