夢色約束
「あ、光くん、おはよー」


「はよ」


「大丈夫?」


「ああ」

やっぱり人気者だー


「光!」


「おう、那月」


「大丈夫かよ、お前」


「ああ」


「ビックリしたんだけど、お前って風邪引くんだな」


「お前は俺をなんだと思ってんだよ」

苦笑する光。

大丈夫そう、かな。


「香里奈、おはよ」


「あ、由羅!」


「光くん復活?」


「うん」


「そっか、よかったね」


「うん」


「金曜日は香里奈にこってり怒られたみたいだけど……」


「え?なんで知ってるの?」

私、言ってないよね?


「へ!?いや、だって、香里奈、金曜日の帰り、怒ってたじゃん」


「そう?」


「香里奈はわかりやすいからねー」


「へぇー」

気をつけなきゃ!

私はこの時、由羅が少しおかしかったことに気がつかなかった。

今考えれば、由羅があんなに焦ることなんて、ほとんどなかったのに…。
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