夢色約束

涙の後夜祭

「その鍵、確か屋上の部屋のだったよな?」


「光、知ってるの!?」


「ん?ああ・・・職員室にあったからな」

それもそっか・・・


「あそこからなら、花火綺麗に見えそうだな」


「そ、うだね・・・」


「一緒に見るか?」


「え!?」


「花火」

平然と言った光。

私の気持ちになんてすこしも気づいてない。

だけど・・・嬉しくて・・・



「うん!見る!!約束ね!!」

私は笑顔で頷いた。


「ああ、約束だ」

私の頭を撫でてくれた光は待ち合わせ場所を屋上と決めて、委員会の仕事があるからと去っていった。

私はその姿を見届けてから上機嫌で教室に戻った。
< 75 / 261 >

この作品をシェア

pagetop