夢色約束
「どうして私が夜更かしすると光が寝不足?」


「光は、香里奈ちゃんが寝たのを確認してから寝てるんだよ」

私の耳に少し顔を寄せて耳打ちした。


「そうなの?」

知らなかった……。


「心配性だよね。てか、そこまでいくとストーカー並だよ」

苦笑して那月くんは言った。


「あいつの為にも、香里奈ちゃんは元気でいてやってね。
香里奈ちゃんが元気ないと、あいつ、倍くらい元気ないからさ」

那月くん……。


「ありがとう」


「ん?」


「光のこと、そんなに考えてくれて」

光を大切にしてくれてることが、なによりも嬉しくて……。

私は笑顔で那月くんにお礼を言った。
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