『私』だけを見て欲しい
学校との話し合いの結果、イジメやからかいをしてた子供達には、保護者も一緒になって、指導してもらうことになった。
体を傷つけるまではいかなかったものの、精神的にはかなりマイってた泰に対して、担任の先生は心からの謝罪をしてくれた。
「本当に行き届かずに…申し訳ない…」
頭を下げる人に、「ホント、そうですよ!」と言いたくなるのを我慢した。
先生が悪い訳じゃない。
私を含めた世の中がワルい。
「これからは、気をつけて見ていきますから…」
助け出せたのは、不幸中の幸い。
雨が降らなければ私はここへ来なかった。
来なければもっと、エスカレートしてた。
「帰ろ…」
小降りになってる雨の中を歩く。
隣にいる我が子はまだ目が赤い。
悔しそうに今まであった事を話してる最中、大泣きしてしまったからだ。
きゅっ…と手を握ってやった。
イヤそうに振りほどく。
思春期の子供の手は、半分コドモで、半分オトナな感触。
幼い頃のように、甘えてきたりしない。
でも、忘れないでいて欲しい。
「泰が生まれてきてくれて、お母さん嬉しいよ…ありがとね…」
優しい気持ちも強い気持ちも、全部泰から教わった。
仮面を付けてでも、親として生きてくことが大事だって知った。
だから、今日からまた…頑張ろ。
泰も、私も…
たった一人の子であり、親だから……
体を傷つけるまではいかなかったものの、精神的にはかなりマイってた泰に対して、担任の先生は心からの謝罪をしてくれた。
「本当に行き届かずに…申し訳ない…」
頭を下げる人に、「ホント、そうですよ!」と言いたくなるのを我慢した。
先生が悪い訳じゃない。
私を含めた世の中がワルい。
「これからは、気をつけて見ていきますから…」
助け出せたのは、不幸中の幸い。
雨が降らなければ私はここへ来なかった。
来なければもっと、エスカレートしてた。
「帰ろ…」
小降りになってる雨の中を歩く。
隣にいる我が子はまだ目が赤い。
悔しそうに今まであった事を話してる最中、大泣きしてしまったからだ。
きゅっ…と手を握ってやった。
イヤそうに振りほどく。
思春期の子供の手は、半分コドモで、半分オトナな感触。
幼い頃のように、甘えてきたりしない。
でも、忘れないでいて欲しい。
「泰が生まれてきてくれて、お母さん嬉しいよ…ありがとね…」
優しい気持ちも強い気持ちも、全部泰から教わった。
仮面を付けてでも、親として生きてくことが大事だって知った。
だから、今日からまた…頑張ろ。
泰も、私も…
たった一人の子であり、親だから……