隣のあなた。…運命の人と…
二つの幸せ
実家での暮らしもあと数日
冴島はこれと言って俺に接触してこない
冴島もだけど俺も忙しい毎日だった。
なるべく定時で帰りたいけど
いつも帰るのは最後だ。
帰れば親父も愛美もいて
紗織は笑顔で迎えてくれる
今日もそうだと思ったが……
『ただいまー……』
あれ?出迎えがない
紗織、なにかしてるのかな?
ん?話声……なんか揉めてる?
俺はリビングのドアを開け様子を見た
親父が焦ってるように見えた
……もしかして、紗織がなんか言ったか?
「社長と一緒にいたい。けど今のままだと私は家族じゃないから……結局他人なの」
愛美の言葉で、やっぱりと思った。