そのままの君でいて
「…」

ジョーは温くなったビールを 飲み干した。

「アイツと付き合うのは楽じゃねーと、いったはずだ」

康介は唐揚げをパクつきながら、ジョーを見た。

「ボクは…調子にのってた…」

「まあ…お前だけじゃねーよ。愛恵みたいな人間と付き合うのをステータスだと思う奴等もいる」

「不安になった…。僚介さんに似てるからボクに優しいのかとか…」


「で、どうしたい?」

「…これからも、一緒に居たい…」


「だよな。…」
康介は ジョーの言葉にほっとした…。


「お前がきて…いろんな事が変わった。愛恵だけじゃねーよ」

「なんで?」

「俺も素直になれた…。だから優が居る…。ありがとな」


「ボクはなにもしてないよ」


「不思議だよ。今まで、こんな簡単なことが出来ずに居た…。優を選ぶことが出来て…アイツと暮らせてさ…。すげぇ楽なんだ…。」


ジョーの携帯がなる。
「HELLO」

「どこにいるの?」

康介は相手が愛恵だとわかった。ジョーに電話をかわれ と言うと、

「よう。またまたスクープだな。ご懐妊おめでとぅ」

康介はからかう。

「なにしてんの?」

「飯~~。お前ね~ジョーは子供じゃないんだからね?」

「買い物行くっていって何時間も帰ってこないだよ?」

「アンタといるなら、いいや」

「適当にお返ししますから~もう少し借りんぞ」
康介は 電話を切る。

「心配してた?」

「してたよ。お前のこと大切なんだろ…」


「うん…ボクこどもじゃないのになぁ」

ジョーは笑った。
「あ。マスタービール2個」

「しかし、お前やることはえーな」

ジョーはきまづそうに…
「タイミング…」

康介は大笑いだ。


「できちゃった婚だな」
「なに?」

「ショットガンベイビー」

「あ。うん。そうだね」
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