そのままの君でいて
カウントダウン
翌日朝の9時。

FAXがマスコミ各社に送信された。

朝の情報番組で、間に合った局は 内容変更で愛恵の件について放送し始めた。


またもや、愛恵のマンションにはものすごい数の報道陣…。

「すごーい。愛恵、見てみて」

続々と集まる報道陣たちにジョーは、関心していた。

 
あるテレビでは、愛恵のFAXを読み上げるとともに、内容についての憶測が始まる。

芸能リポーターが、
「今、こういうFAXを出しているという事は、結婚、妊娠などの可能性もありですね」

「まぁ、お相手の方が、一般人の方ですから、会見は、藤倉さんだけになるんでしょうか?」

「恐らく、事務所と、藤倉さんでしょうね」


午後のワイドショーでは、更に過熱した報道になっていた。


どこのチャンネルも、愛恵のことでいっぱい。

「ジョー、テレビ、うるさい。…買い物行こうか?」

「外でてダイジョブ?」

「すごいと思うけど、・・・買い物行かなきゃ、食べるものない」

愛恵は、笑いながら。


2人は支度をすると、車に乗り込む。

相変わらず、車の周りにも、人だかり。

これでは、本当に轢いてしまう。



ようやく、スーパーについた。

いつも行くスーパーより、遠い場所のスーパーを選んだ。


帽子、サングラス。

かごを、カートに乗せる。

「アボカド食べたい」

ジョーは、アボカドとわさび醤油にはまっていた・・・

「選びなよ」

ジョーは、今日食べるように、熟したアボカドと、明日以降用に、少し固めのものを2つ、選んできた。
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