そのままの君でいて
2人はその後 バスタブに入る。向かい合わせで、互いに足を伸ばして

「あー気持ちイイーッッ」
愛恵が、伸びをする。

「セックスより?」
ジョーは、愛恵の足に、キスをする。

「両方」

愛恵は、ジョーを見つめた。
「こっちへキテ・・・」

ジョーは、愛恵を後ろから抱きしめる。

「いい匂い・・・」

そういって、彼は愛恵の背中や首筋にキスした。

「くすぐったい・・・」
「気持ちいいでしょ?」
「・・・うん」
「ボクも、気持ちいい・・・」

ジョーと過ごす時間は、1時間が10分くらいの感覚だった・・・。


風呂を上がり、時計を見ると、もう、6時近い。

「ジョー、寝なきゃね。明日から、大変だと思う慣れるまで…」
「うん、愛恵さんは、明日はやい?」

夜に、雑誌の取材が入っていた。時間は、はっきりと覚えた居なかった。

2人は、ベットルームに行く。

「明日、ジョーの部屋着見てこようかな」

「ありがとう。今日、帰ったらドクターに診療所はでるというよ」
「うん」

「なんか、ぼくドクターに嘘ついてるみたいで、嫌だ・・・」

愛恵も同じだったが。

まだ、康介にはこのことは知られたくなかった・・・。

「康介には、ちゃんと、ジョーも仕事が落ち着いたら話す」

「ボクも話すよ…。本当は、…」

ジョーはそこから先をためらっているようだった。

「本当は、なに?」

ジョーは、愛恵を見つめると、

「ドクターの気持ち、愛恵さん分かってるでしょ」
静寂が、愛恵を襲う。

ジョーの言いたい事は、分かったいた。

ジョーが現れる前から、分かっていた。

康介が、遼介の死後以来、どれほど自分の助け、支えになってくれていたか・・・。

彼女は、知りながら、「甘えていた」

「康介に、なにか聞いた?」

「愛恵さんがドクターの恋人だと思っていたから、ソレを聞いた」
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