そのままの君でいて
ジョーと康介
「ただいま、ドクター」
「おう。面接どうなった?」

康介は、遅めの昼だろうか・・・カップラーメンを食べていた。

「うまくいったよ。お金もちゃんともらえる」

「良かったな」

「あと、オーナーが、アパートメントもあるっていうから、そこへいこうと思う」

「ふん。そうか・・・寂しくなるな。ホモではないが・・・」
康介はラーメンを食べ終えると、タバコに火をつけた。

「愛恵には、まだ話してないだろう?」

・・・時間的にそういうことになっているのだ。

「きょう、会えるのかな・・・」
「どうだろうな。あとで、電話してみるよ。とりあえず、おめでとう」

康介とジョーは手のひらをパチンとやりあった。

診療室のドアが開く。

午後の診察は15時からになっている。

「すんませーん、まだきゅーけーちゅーなんすよー」

康介は、振り向きもせず怒鳴る。

しかし、ドアは閉じられることなく、

「やぽ」

優だった。

康介は内心 参ったなと言う感じでいたが。

「あー。ジョー。彼女は…」

「こんにちは。康介の元彼女の優でーす!ヨロシク」

「元彼女?ワッツ?」

「昔付き合ってた」

康介は さらりと…

「あー、タバコ無いや・・・」
優に、康介は、自分のマルボロを投げる。

優は、投げ返す。

「買って来るわ」

優が立ち上がると、ジョーが

「ボク、行くよ。なに?」

「さすが、レディファーストの国の人だわねー。誰かさんとは違うわー」

優は、KOOLのマイルドを2つ買ってきてと、1000円を渡した。

ジョーは、隣のコンビに向かった。



「なんか、素直そうな子」

「素直だよ。コッチの同い年の奴らに比べたら、可愛げがある。

「まじ、チョット、やばいあんた?」

優は、けらけら笑っていた。
< 73 / 136 >

この作品をシェア

pagetop