そのままの君でいて
自分が 何年… いや 何十年も かけても 言えない一言を…


「なにをやってんだー。オレは…」


康介は、もう一杯 ビールを頼んだ。

そして、愛恵に電話を入れた。


携帯は留守電になっていた。

「康介です。ジョー今日から仕事決まったみたいだ詳しくあとで、じゃ、またな」


携帯の着信音がなる。 公衆電話だ。


誰だろうか…

康介の携帯はあらゆるところから 鳴るから ためらわずとる。

ただ 患者だったら 今日はもう行けないなと 思った…。


「はい」
「もしもし?」

優だ。
「どうした?」
「忙しい?」

康介はこの状況を…

「いーや…逆だな…」
「じゃ、行っていい?」「いいよ」
「30分後に行く」
「わかった。気をつけて」


康介は、最後の一杯を 半分ほど 残す。

「しんさん、会計してょ」

「おー」


シンジは 「35」

康介は 5000円出すと

「釣りいいわ。ごっそさぁあん」

「景気よしか?」

シンジはありがとうといった。

「まあなぁ。しんちゃんよりは時給いいべ」

「ハハハ。気をつけてな」



康介は、診療所へ戻り明かりをつける。

さっきは、戻ってすぐに ジョーと食事に出てしまったから きづかなかった…


部屋が隅々まで 片付いている…

立て付けの悪いドアも、いくらか 治っている。

「すごいな…」

康介はジョーを思い出した。

今頃 働いてるか…


少しすると、優がやってきた。


「ばんわ」

「おう!ばんわ」

「どこいく?」

「どこでも」

康介は、とりあえず 診察室を出た。

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