そのままの君でいて
空港にて…
愛恵はジョーと共に 診療所に来ていた。

優の見送りは 康介だけが行ったほうがいい…

「愛恵さん…ジョー昨日はご心配かけました」

優は頭をさげる。

愛恵もジョーも
「無事で良かった」
といい… 彼女へ みやげを渡した。


「ありがとう…しばらく会えないけど…活躍応援してるのと。お幸せに…」

愛恵とジョーと 抱き合う。

「グッドラック&ドゥユァベスト…ユァナットオンリー…ウィあーファミリー」

「サンクスジョー。ユァヘルプハー フォエバー。シーニード ユゥ」


ジョーとは 英語でやり取りをしていた。

愛恵には
「私も愛恵さん見習って、いい仕事のほかにいい恋もしようって思った…ありがとう…」

「一人で、走り続けるのに疲れたら…休まなきゃ…無理しないで…頑張ってね」


「ありがとう」


「そろそろ行くか」


愛恵とジョーにみおくられ、タクシーに2人は乗り込んだ。


「何となくさみしいね…ドクターもさみしいね…」

「うん…そうだね…」


ジョーは右手を愛恵に突出した。


手を繋ぐ 合図。


愛恵は彼の大きな手を握る。



時に 世間に流れる不協和音は、この2人にも 確実に 近付いていた…



まだ。少し先の話…





空港へ到着すると、優はチケットの交換と荷物を預ける。



タバコが吸えるレストランに入る。


「腹減ってないの?」

「あまり…」

康介はコーヒーを2つ頼む。


「あと少しだな」
「朝にはついてる…変な感じ…」


「俺お前の返事待ってもいいかな?」

意外な言葉に彼女は 驚いた…

「昨日から、急すぎる…」


「わかってる…だな。ハハッ」

康介は自分がおかしくなった。


「今さら遅いかもしれないが。俺は先の人生をお前と居られたら、…すげぇ幸せなんじゃないかと思った…」


「たった数日だから、余計にそう思えるのかもしれない…」


「そうかもな。でも、きっかけなんてそんなもんだぜ」


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