無口なDarling+α
「猛・・・寂しいよ、寂しかったよぉ」
今は傍にいるのに、また離れる事を考えたら・・・。
「お前が思ってるより別に忙しくねーから。今まで通りでいいんだよ。な?」
優しい猛の表情。
少し大人っぽくなった猛は、前よりももっともっと格好いい。
「じゃあ、浮気は?絶対してない?」
「クッ、ちょっとお前らしくなって来たな?それでこそ俺の好きな澄子だよ」
ドキンって胸が打つ。
「してねーって。するわけねーし。澄子より可愛い女とかいねーし」
サラリとすごい台詞言ってくれたよね?
「じゃ、ねーな。澄子より面白い女いねーし、だ」
もう!感動してたところなのにっ
「もうっ!一言多いっ」
口を開いて笑ってる猛。目を細くして、声を出して。
ふいに嬉し涙が目尻に溜まる。
「お前大丈夫って言えるようになるって言ってたな?」
「え?うん・・・」
「もう二度と言うな」
笑ってた猛がいつの間にか真剣な眼差しで私を見つめている。
「俺が大丈夫か?とか寂しいか?って聞いた時は、お前は絶対大丈夫じゃ無い」
・・・うん、猛がそう聞いてくるときは、絶対私が弱ってるときを察してだ。
「強い女になれなんて、俺は言わない。泣いて、我侭言って俺を困らせろ」
「猛・・・」
好きって言葉じゃ伝えられないこの気持ち。
「・・・離れたくない。離れるのが怖いよ猛・・・」
まだまだ出てくる自分のお腹の底にあった、どす黒い気持ち達。
「離れて時間を過ごすのが辛いよ・・・会いたいの。毎日、猛と一緒にいたいの」
「・・・」
「早く、結婚したいよぉ!」
ポロリと出てしまった言葉に、咄嗟に手で口を押さえる。