無口なDarling+α
「えっえっ?」
パタンと携帯を閉じるとベッドへと放った。
「どういうこと?今日約束あったの?」
「あー約束って程じゃねーから」
そう言うと柔らかく少し微笑み髪を撫でてくれる。
猛は最近ホントに柔らかくなったと思う。
前みたいな殺人ビームと呼ばれる目つきはしなくなった。
大学ですごくもてちゃうんじゃないかなってすごく心配。
「でも!お友達とかと約束してたんでしょ?先の約束を優先して?」
「いーんだって。休みが合う日はお前を優先するって決めてるし」
それは、それは嬉しいけど・・・
それじゃあ猛が窮屈な思いをしちゃう。
「でもさ!私達は一緒に住んでるわけだし!ね?」
「・・・俺はお前といたいから一緒に住むって決めたんだよ。一緒に住んでるからってお前との時間減らしたら意味ねーじゃん」
そう言うとムスっとしてしまった。
「猛・・・」
「・・・」
私に背を向けると、猛は黙って着替えだした。
そのまま洗面所へと行ってしまった。
「・・・私、間違ってるの?」
猛に、自分の時間を作ってあげたいって思ってるだけなのに・・・。
怒らせちゃった・・・
"お前と一緒にいたいから"
猛、すごい嬉しい事言ってくれたのに。
「ちゃんと謝らなきゃ」