ボクじゃダメですか…
『章大くん?』
少し不安になって私はうつむいた章大の表情を覗き込んだ
『焼き鳥食べませんか?』
目が合った章大ニッコリ笑ってそう言った
その笑顔に私もつい笑ってしまった
『初めて笑いましたね』
『そうかな...』
『ずーと泣きそうな顔してましたよ?』
年下の章大にすべてを見透かされているようだった
それでも章大の屈託のない笑顔に癒されていた
『入りましょ?』
小さい焼き鳥屋に手を引かれて入った
カウンターに並んで座り次々と焼ける焼き鳥を章大は美味しそうに食べていた
『亜矢さんも食べて!はい』
ジョッキ1杯で真っ赤になってる章大は少し甘えるように話すようになった
『亜矢さ~ん!飲んでますか?』
『飲んでます』
『ズルいですね~ウーロン茶とか!ビール飲みましょうよ』
楽しそうに飲んで食べてる章大を私はどんな風に見ていたんだろう