時間
第4章
年が明けてから1週間後のこと。
病院から、おばあちゃんが亡くなったという電話がかかってきた。
看護師さんが朝の見回りに来たときにはすでに、息を引き取っていたらしい。

そして、お葬式のときにおばあちゃんの顔を見た。
綺麗に化粧が施されていて、とても穏やかな顔をしていた。
そのとき、もうおばあちゃんの部屋に食事のときに呼びにくることはないのだと実感した。
もっとお話すればよかっとか、もっと優しくしてあげればよかったとか、すごく後悔して、私は泣いた。
でも、日に日に弱っていったおばあちゃんは、身を持って私に、''人はこうして死んでいく''ということを教えてくれたんだと思うんだ。

おばあちゃん、こんな孫でごめん……ありがとう……バイバイ……。
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