時間
数年後、私はずっと、夢だった医者になった。
「んー、いい天気……。」
春の陽気が心地いい4月のある日。
私は休憩中に、病院内の庭を散歩がてら歩いていた。

最近、私は思い出したことがある。
私が医者になりたかった理由……。
それは、''体の弱いおばあちゃんを助けてあげたかったから''
至ってシンプルな理由だ。
でも、そのきっかけをくれたのは紛れもなくおばあちゃんで。
今はおばあちゃんに感謝している。

数年前……。
おばあちゃんの死に直面して、何度後悔しただろうか。
でも、後悔したって、過去の時間なんて戻ってこない。
……でも、私は思う。
後悔は悪いものじゃない。
何度も後悔して、人は強くなって、時間を大切に使うようになるのだと思う。

おばあちゃん、この空のどこかで見てくれているのだとしたら、私はあなたに言いたい。
私ね、小さい頃から、今もずっとおばあちゃんが大好きだよ。
私のおばあちゃんでいてくれてありがとう。

まだまだ新米だけど、これからも私は走り続けるから。
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