時間
1週間後の、 期末試験の最終日。
最終科目の試験が終了する10分前。
見直しも終わり、今日も全部の科目を完璧に解くことができた。
私はとりあえず一安心、とフゥ、と息を吐く。
そして、何となく窓の方を見た。
7月に入ったというのに、梅雨が終わる気配はまだない。
私は、頬杖を付き、雨を眺める。
……そういえば、最近おばあちゃん、自分の部屋でご飯食べるようになったな、と、雨を眺めながらふと思い出した。
試験中は勉強に必死だったし、塾もあってバタバタしていて意識していなかったけど、試験の最終日となり、完璧に解けたという自信から余裕が生まれて、突然思い出したのだろう。
腰も悪くなってるし、歩くのがしんどいのかな、と私は考えていた。
「愛梨ー、亜希ー、帰ろー!」
ようやく試験が終わり、帰りの時間になった。
「やっと終わったねー!てかさ、今日カラオケ行こうよ!」
「お、いいね!行こ行こ!」
亜希の提案にユカはさっきより更にテンションが上がっている。
「あー……ごめん、私は行けないや。用事あるんだ。」
せっかくの誘いだったけど、今日は仕方ない。
「えー、そうなの?残念……。」
亜希が残念そうに言った。
「あ、用事ってもしかしてヒロくん?!」
ユカは正解でしょ、と言わんばかりに得意げに言う。
……結構ユカは鋭い。
「うん。でも、デートじゃないよ?話あるから来てって言われただけだから。」
「え、それって……。」
「うん、多分別れ話じゃない?」
鞄に教科書を片付けながら淡々という私は、そんなにヒロのことが好きではなかったのかもしれない。
「大丈夫?」
「大丈夫大丈夫。最近連絡取ってなかったし、すでに冷め切ってたし。じゃあ、行ってくるわ。」
私は、鞄を肩にかけ、教室を出る。
窓の外を見ると、曇ってはいるけど、いつの間にか雨は止んでいた。
最終科目の試験が終了する10分前。
見直しも終わり、今日も全部の科目を完璧に解くことができた。
私はとりあえず一安心、とフゥ、と息を吐く。
そして、何となく窓の方を見た。
7月に入ったというのに、梅雨が終わる気配はまだない。
私は、頬杖を付き、雨を眺める。
……そういえば、最近おばあちゃん、自分の部屋でご飯食べるようになったな、と、雨を眺めながらふと思い出した。
試験中は勉強に必死だったし、塾もあってバタバタしていて意識していなかったけど、試験の最終日となり、完璧に解けたという自信から余裕が生まれて、突然思い出したのだろう。
腰も悪くなってるし、歩くのがしんどいのかな、と私は考えていた。
「愛梨ー、亜希ー、帰ろー!」
ようやく試験が終わり、帰りの時間になった。
「やっと終わったねー!てかさ、今日カラオケ行こうよ!」
「お、いいね!行こ行こ!」
亜希の提案にユカはさっきより更にテンションが上がっている。
「あー……ごめん、私は行けないや。用事あるんだ。」
せっかくの誘いだったけど、今日は仕方ない。
「えー、そうなの?残念……。」
亜希が残念そうに言った。
「あ、用事ってもしかしてヒロくん?!」
ユカは正解でしょ、と言わんばかりに得意げに言う。
……結構ユカは鋭い。
「うん。でも、デートじゃないよ?話あるから来てって言われただけだから。」
「え、それって……。」
「うん、多分別れ話じゃない?」
鞄に教科書を片付けながら淡々という私は、そんなにヒロのことが好きではなかったのかもしれない。
「大丈夫?」
「大丈夫大丈夫。最近連絡取ってなかったし、すでに冷め切ってたし。じゃあ、行ってくるわ。」
私は、鞄を肩にかけ、教室を出る。
窓の外を見ると、曇ってはいるけど、いつの間にか雨は止んでいた。