超能力者(エスパー)少女探偵団【ムーサ】
「良いか?今は授業中。他の先生や生徒は呼べない。そんでもって二人の先生か学園長せんせーが割った可能性も捨てきれない。かと言って警察を呼ぶほどでもない。だからこの状況を知ってて、なおかつ容疑者に入ってないあたしたちが調べなきゃなんだよ」
「……」
「ほら、お前にも貸すから」
能力でふよふよと浮かせ、強制的にもう一つの白い手袋を私の手にはめさせる園森。
……本気なのか。
「ねえ、危なくない?泥棒の仕業かもしれないでしょ?」
「あたしらの超能力でどーにかなんじゃね?」
はあ。
仕方ない。私は大人しく捜査を手伝うことにした。
ま、ミステリー小説好きな私としては、全く興味が無い訳じゃないんだけどね。
ちょっと探偵気分。
「なんだかんだで面白がってんじゃん」
心を読んだ園森がニヤニヤと笑った。
ふん。
―――それにしても、授業をサボってる生徒二人にあっさり捜査を許可するなんて、学園長先生はそんなに壺を大切にしてたのかな……あ。